分づき米の保存方法(夏編)

分づき米は糠分の多いほど糠に含まれる油分が多いため食味落ちしやすく保存のしにくいものになります。精米前の玄米の状態では表皮にあるワックス層とポリフェノール類のために酸化しにくい構造になっています。

種子としての機能を保つためのもので、大変重要な機能です。夏の雑草の代表格であるイネ科の中には10年近く土の中で休眠状態のまま発芽時期を待つものがあるそうです。食用品種に改良された稲も休眠能力の差はあるにしても機能構造は一緒になりますので、精米による構造破壊は、酸化防止機能や保水機能が失くなってしまうことになります。

酸化させない対処法

対策としては酸化のもとになる酸素に触れないようにすることと、乾燥の原因になる湿度の調節をすることで食味落ちを遅らせることが可能です。

実際には密閉できる容器に入れ、空気を抜いて温度の低い場所に置いておくことが必要です。手軽にできる対処法は家庭用冷蔵庫の野菜室に入れておくのがおすすめです。